投資信託の積立、eMAXIS Slimシリーズだけで十分な理由

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投資信託の積立、eMAXIS Slimシリーズだけで十分な理由

投資信託を調べ始めた当初、選択肢の多さに圧倒された。Webサイトには何千本もの投資信託が並んでいて、どれを選べばいいのかまったくわからなかった。1週間ほど調べ続けて気づいたのは、「コストが低くて分散が効いているものを長期で持つ」という単純な原則が最終的に一番強いということだった。

今は毎月一定額をeMAXIS Slimシリーズに積み立てるだけで、それ以上のことはほとんどしていない。1年以上このスタイルを続けて、成績は悪くない。なぜeMAXIS Slimにしたのかを説明する。

信託報酬の差が長期で大きく響く

投資信託を選ぶとき、最初に見るべきは「信託報酬」だ。毎年かかる管理コストで、保有額の何パーセントが毎年差し引かれるかを示す。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬は年0.05775%(変更あり)と、業界最低水準を維持し続けている。比較として、同カテゴリの古い投資信託には信託報酬が1.5〜2.0%のものも存在する。

これがどれだけ影響するか、数字で考えてみると、100万円を20年保有した場合、信託報酬0.06%と1.5%の差は最終的に数十万円規模になる。長期で積み立てれば積み立てるほど、コスト差は運用益を食い潰す大きな要因になる。

eMAXIS Slimシリーズは「業界最低水準を目指す」と明言していて、他社がコストを下げるとそれに追随して引き下げてくる実績がある。この透明性と姿勢が信頼できると判断した。

全世界株式かS&P500か、どちらにするか

eMAXIS Slimには主要なファンドが複数あって、自分が最初に迷ったのは「全世界株式(オール・カントリー)」か「米国株式(S&P500)」かだった。

全世界株式は名前の通り、全世界の株式に幅広く投資するファンドだ。米国・欧州・新興国など約50カ国の株式を含む。一方S&P500は米国の代表的な500社に投資する。

過去のパフォーマンスだけで見れば、直近10〜20年はS&P500の方が好成績だった。米国経済の強さが如実に表れている。だが将来も同じとは限らない。30〜40年後に米国が今と同じ圧倒的な存在感を持ち続けているかは誰にもわからない。

全世界株式は「どの国が成長しても恩恵を受けられる」設計だ。自分は将来の予測ができない素人なので、全世界株式をメインにして積み立てることにした。ただS&P500も魅力的で、実際には全世界株式7割・S&P500 3割の配分で積み立てている。

バランス8資産はどうか

eMAXIS Slimには「バランス(8資産均等型)」というファンドもある。国内株・先進国株・新興国株・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リートの8種類に均等分散する設計だ。

リスクをさらに分散できるのは利点だが、信託報酬がやや高め(0.143%程度)なのと、株式100%ファンドより期待リターンが下がる傾向がある。20〜30年のような長期で積み立てるなら、リスクを取れる分だけ株式中心の方が最終的な資産額が大きくなりやすい。

自分は30代で、老後までまだ30年以上ある。この年齢なら債券を大きく混ぜる必要はないと判断して、バランス型は選ばなかった。50代以降でリスクを下げたい時期になったら債券の比率を上げることを考えている。

積立設定——毎月5万円、つみたてNISAを最大限活用

積立の設定はSBI証券のつみたてNISA(現・つみたて投資枠)を使っている。年間120万円まで非課税で運用できる制度で、2024年から新NISAとして拡充された。

毎月の積立額は5万円。全世界株式に3万5000円、S&P500に1万5000円。この設定を決めたら、あとは何もしない。毎月自動的に買い付けが実行される。

最初の3ヶ月は毎日アプリを開いて評価額を確認していたが、今は月に1回程度しか見ない。「気にしない」ことが積立投資の最大のコツだと実感した。下がっても「安く買えている」、上がれば「含み益が増えた」と思えるようになるには少し時間がかかったが、慣れると本当に何もしなくていい投資方法だと感じる。

積立を始めて1年の結果

毎月5万円×12ヶ月で元本は60万円。現在の評価額は67万円台。プラス7万円程度で運用利回りにすると約11%。1年間のパフォーマンスとしては十分だと感じている。

ただし、この1年が「たまたま相場が良かった」可能性もあって、今後は下落する局面も必ず来る。そのときに売らずに継続できるかどうかが、長期投資の本当の試練だと思っている。

投資信託の積立でよく言われる「長期・積立・分散」の意味が、実際にやってみて体でわかってきた。長期とは最低でも10年以上を想定すること、積立とは毎月コツコツ継続すること、分散とは一つの国や銘柄に集中させないこと。この3つを実践できる設計がeMAXIS Slimシリーズには揃っている。

eMAXIS Slimだけで本当に十分か

「もっと高リターンのファンドがあるのでは」という誘惑は常にある。アクティブファンドで年率20%を謳うものや、テーマ型ファンドで短期急上昇したものなど。

ただ、アクティブファンドが長期でインデックスファンドを上回るケースは少ない。統計的に見ると、10年以上の長期でアクティブファンドの7〜8割はインデックスに負けるとされている。コスト分だけ不利になるのが主な理由だ。

素人が選べる最善手が「コストの低いインデックスファンドを長期積立する」という結論は、多くの投資家が何十年もかけて辿り着いたものだ。自分はその結論を最初から採用することにした。遠回りしなくてよかったと思っている。

※本記事は筆者の個人的な見解であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。金融商品の価値は変動し、元本割れの可能性があります。

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