FXで10万円溶かした話——初心者がやりがちな3つの失敗

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FXで10万円溶かした話——初心者がやりがちな3つの失敗

FXで10万円を溶かした。溶かすという表現がぴったりで、気づいたらなくなっていた感じだった。3ヶ月で消えた。

今はFXから撤退して株式投資に移っている。損したお金は戻ってこないが、学んだことはある。同じ失敗をする人を減らしたいので、3つの失敗を正直に書く。

FXを始めたきっかけ——甘い見通し

FXを始めたのは「レバレッジを使えば少ない資金で大きく稼げる」という記事を読んだからだった。「副業で月5万円」という見出しに引き寄せられて、すぐに口座を開いた。

使ったのはDMM FXだった。スプレッドが狭く、スマートフォンアプリが使いやすいと口コミで見たから選んだ。実際、アプリの操作感は悪くなかった。問題は自分の使い方にあった。

最初は「感覚を掴もう」と思い、少額の1000円から始めるつもりだったのに、なぜか「これくらいあればしっかり動かせる」と思い直して10万円を入金してしまった。今思えばこれが最大の間違いだった。

失敗1——レバレッジの罠にはまった

FXの最大の特徴はレバレッジだ。日本では個人向けFXの最大レバレッジは25倍。つまり10万円の証拠金で250万円分の通貨を動かせる。

最初はこれが「うまみ」に見えた。1%の値動きで2万5000円の利益になる計算だ。だが当然、損失も同じ倍率になる。1%逆に動けば2万5000円が消える。

当初は5倍のレバレッジで始めたが、「もっと動かしたい」という欲が出てきて、2週間後には20倍近いポジションを持っていた。ドル円で少し利益が出た経験が、過信につながったのだと思う。

そして、ある朝起きたら予期しない米国雇用統計の発表で相場が急変動していた。ドル円が1円以上動いた。20倍のレバレッジで動かしていたポジションは一瞬で大きなマイナスになった。ロスカット(強制決済)の手前まで証拠金が削られた。

FX初心者がレバレッジを高く設定するのは、スーパーカーに乗ったことがない人が初めて高速道路をフルスロットルで走るようなものだ。理屈ではわかっていたのに、実際に体験するまでリアルな怖さがわからなかった。

失敗2——損切りができなかった

FXで最も重要なスキルのひとつは「損切り」だ。設定したラインまで価格が下落したら即座に決済して損失を確定させる判断だ。

これが、できなかった。

ポジションが含み損になるたびに「もう少し待てば戻るかもしれない」と思い、損切りラインを先に延ばした。延ばして戻ったこともあった。でも延ばして戻らないことの方が多かった。

損切りができない心理的な理由は「損を確定させたくない」からだ。含み損のうちはまだ「損していない」という感覚があるが、決済した瞬間に現実になる。この瞬間を回避しようとする本能が、判断を歪める。

FXで生き残っているトレーダーの話を後から読んで、「損切りを徹底することが利益を守る唯一の方法」という言葉が何度も出てきた。知識として知っていても、感情の前では机上の空論だった。これは経験を通じてしか克服できないが、その経験のために失ったお金が高すぎた。

失敗3——ポジポジ病

「ポジポジ病」という言葉がFXコミュニティにある。常にポジション(売りまたは買いの保有状態)を持っていないと落ち着かない心理状態のことだ。

気づけばこれになっていた。ポジションがない時間が「機会を逃している」ように感じて、根拠のないままエントリー(取引開始)してしまう。

トレードには「待つ時間」が必要で、明確な根拠がある場面だけ動くのが鉄則だと頭ではわかっていた。でも、スマートフォンでいつでもチャートが見られる環境にいると、「今動いたら……」という誘惑が常にある。

結果的に、根拠のないエントリーを繰り返すことで小さな損失が積み重なった。1回1回は1000〜2000円の損失でも、1ヶ月で50回繰り返せば5万〜10万円になる。

3ヶ月で10万円が消えた内訳

10万円の損失の内訳を大まかに振り返ると、最初の2週間は小さな利益と損失が交互で、ほぼトントンだった。3週目から徐々に損失が増え始め、2ヶ月目に大きなポジションでロスカット水準まで追い込まれた際に3万円台の損失。そこから3ヶ月目は損切りできないまま持ち越したポジションが複数含み損となり、最終的に口座残高がゼロに近い水準まで消えた。

「頑張ればまだ取り返せる」と思って追加入金しなかったのは、唯一の正解だった。FXで損したからといって追加入金して取り返そうとするのが最悪のパターンで、知り合いがそれで30万円以上失ったのを見ていたから踏みとどまれた。

FXに向いている人、向いていない人

自分はFXに向いていなかった。感情で判断するタイプで、損切りを淡々とできる精神的冷静さがなかった。ルールを設定しても守れなかった。

FXで継続的に利益を出しているのは「機械的にルールを守れる人」だと思う。損切りを迷いなく実行し、ポジポジ病にならず、チャンスが来るまで待てる人。こういう性格の人には相性がいいかもしれないが、多くの初心者にとってFXは損失から学ぶ「授業料」になりがちだ。

今は株の長期投資をやっている。毎日チャートを見なくていい、損切りの判断を急がなくていい。自分には合っている。10万円の損失は高い授業料だったが、「自分に向いていない投資法がわかった」という収穫があったと思うことにしている。

※本記事は筆者の個人的な見解であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。金融商品の価値は変動し、元本割れの可能性があります。

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